【移民の国カナダ①】雇用における人種差別問題

By | 2015年4月6日
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移民の国カナダ

カナダは移民の国です。そもそもファーストネーションと呼ばれる原住民が住んでいた土地に、ヨーロッパから移り住んだ人々が住み着いて出来た国です。

近年でも積極的に移民を受け入れる政策をとっており、2011年のカナダ政府の資料によると、カナダ全人口の約20%の人々がカナダ以外の国で生まれた移民で、この割合はG8諸国で最も高い割合だそうです。

人口の5分の1が移民で形成されている移民の国なので、移民に対する理解度が高いと感じる事も多いですし、実際に全てのカナダに住む人々が人種にかかわらず平等に扱われるべきであるという法律もあります。しかしそれでも人種による差別が存在するというのもまた事実です。

雇用における差別

人種差別が顕著に浮き彫りになる場面の一つが、企業による募集、採用の場面です。

悲しいことですが、明らかに外国人であると分かるような名前の履歴書は、内容すら読まれずに書類審査に落とされてしまうということがあるというのが現実のようです。

ブリティッシュコロンビア大学の調査によると、同じ移民でも、例えばJill WilsonやJohn MartinなどのEnglish Nameを持っている人の方が、non-English Name(例えばSana KhanやLei Liとか)を持っている人に比べて就職活動で書類選考を通過し、面接に進める可能性が4割程度高いということがわかったそうです。

また、ファーストネームがEnglish Nameという人(移民二世に多い)の場合でも、姓名共にnon-English Nameの人に比べると2割近く面接までこぎつける可能性が高いようですが、それでも完璧なEnglish Nameの人よりは確率が低かったようです。

参照→Job applicants with foreign names have lesser chance for interviews

実際、私の知人のドイツ人の男性も、明らかにドイツ名と分かる名前で履歴書を送っていた時は書類審査がちっとも通らなかったにもかかわらず、名前を英語名に変えて履歴書を送ったらすぐに面接の電話がかかってきたという話をしていました。

Employment Equity Act

 カナダにはEmployment Equity Actという法律があり、女性、障害を持った人、アボリジニーそしてVisible Minorityと呼ばれる人たちの計4グループの人々を積極的に雇用しなくてはならないと定められています。

Visible Minority→いわゆる白人以外の人種の人々を指し、日本人もこれに含まれます。

参照→Classification of visible minority

割合も法律で定められている為、場合によってはこの4つのグループに当てはまる人物のほうが有利に進む場合もあります。(応募時にこのグループに属するか回答できる箇所がある。回答は自由。)

しかし、上にご紹介した調査結果のように、スキルも経験も同程度という場合でも、English Nameを持つ人が採用において有利であるという事実は変わらないようです。

差別はなかなかなくならない

差別は良くないことですし、多くの人がそう思っています。今後も継続して差別がなくなるよう働きかけていくことが絶対に不可欠です。しかしだからといって誰もが常にすべての人に対して平等に扱えるかといったら難しいのが現実です。

もちろん、すべての人が差別的な考えを持っているわけではありませんし、自分たちは差別されているんだ!と過剰に考える必要もありませんが、移民がこれだけの割合を占めていて移民に対する理解度も高いカナダでさえ、差別を感じることは少なからずあるという事は心に留めておくべきことなのかもしれません。






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