はじまり

By | 2011年11月15日
Pocket

考えてみたら、移住を決意したのっていつだろう。

原発事故直後は、政府の発表する「危険じゃない」って情報を信じてたし、当時勤めてた会社にいた外国人がこぞって国に帰っちゃっても、カナダの友人から「すぐに避難してこい!」って言われても、避難するほどじゃないだろうって思ってたというのが正直なところ。ただいろいろ調べ始めてみたらやっぱり子供たちには危険だと思うようになって、3月20日あたりに、次女と長男のパスポートをとりにいって、直後にカナダ行きを決めた。その時もあくまで「一時避難」であって、最長でも6ヶ月で帰国するつもりで、移住しちゃおうなんて気はなかった。結果、カナダに行ってしばらくしても原発事故は収束するどころか悪化していくようなニュースばかりで、どう考えても子供たちにとって安全な場所であるとは思えなかった。という訳で移住を決意。

移住を決意してからは、やっぱりまず最初に思ったのは、永住権取得!幸いここマニトバ州には、Provincial nominee programという制度があって、雇用主がいなくても永住権が取得できる可能性がある。それを知っていた私はまずその説明会に。で、そこで知ったのは、うまく行っても永住権取得までは18ヶ月はかかるという事。それまで待ってられないよ!ということでやっぱり順当に仕事を探し始めました。

知り合いの人にそういう話はないか聞いてみたり、現地のサイトに登録してみたり、Japaneseで検索してみたり。まぁでもなかなか見つかるわけがないなぁと思っていた矢先、お世話になっていた友人宅のパパが、ある求人広告のリンクを送ってくれた。内容をよく見ると、翻訳会社での仕事で、日本語がドイツ語かスペイン語が堪能な人、とあるじゃないか!実はワタシ日本語ができるんです!早速メールで応募。

で、なんと翌日に「じゃあ面接を」と返事。わかりました!と返事したいところでしたが、就労ビザを持っていないということを最初のメールでは書いていなかったので、このまま面接でそのことをいうのはフェアじゃないな…。と思ってメール返信で説明。もちろんカナダに来た経緯もドラマチックに書きました。が、その返答は「就労ビザがないと雇用できない」。ショックでしたが、めげずに「就労ビザを取得するには雇用主からのサポートが必要なんです!頑張りますからぜひ面接だけでも!自分いい奴っすから!」と食い下がった。その頑張りのおかげか、同情からか、面接だけとにかくしてやるよ、と連絡。あれは嬉しかった。その日が金曜日で、面接は月曜の朝。緊張した週末だったな…。

面接では、パソコンのスキルチェックとか、実際の業務内容のテストとか。日本の面接でよくあるように、きっと「今までの経歴を簡単にご説明下さい」的なものを想像してたので、完璧に説明できるぜ!ってくらい用意してたのにそういうのは無し。最後にマネージャーから、どういうスタンスで仕事してもらいたいのか、とか、残業は極力させないように仕事量を配分してる、など、逆に会社側の説明をしてくれた。正直拍子抜け。実は自分の経歴を英語で説明するの得意なんですよ。みせてやりたかったぜ。

翌日、面接してくれたマネージャーから「時間がある時に電話して」とメールがあり、もちろん直ぐに電話すると、「オファー出すしビザのサポートもするよ」と!!面接一度でうまくオファー貰えたのは本当に運だと思ってます。たまたまタイミングがいい時にたまたまここにいただけ。どうやらちょうど日本語の需要が高まっていたらしく、日本人を探し始めたところだったとのこと。きっと震災の直前に亡くなったおばあちゃんが味方してくれてたんだと本気で思ってます。だってそうじゃなかったら恵まれすぎです。ありがとうおばあちゃん。

そんなこんなで移住を決めてからいろいろ手続きやら何やら大変でしたが、移住を決めたことは本当に間違っていなかったと心の底から思っていますし、今が幸せでしかたない。放射能の事を気にせず食べ物を食べ、外でたくさん息を吸って、子供たちが走り回っているのをぼんやり眺めているという、ありふれた当たり前の事がこんなに幸せなことだったんだなってつくづく感じています。きっと僕らには放射能以前に日本という国よりもここがあっていたんだろうとは思いますので、全ての人がこう感じるかとそれは違うかもしれません。しかし今の日本で、放射能に怯えて放射能のことを心配して生きるより、英語だったり文化だったり仕事だったり住処だったりそういうあくまでその他のディテールでしかない事はどうにかなります。私はそう考えています。






この記事を楽しんで読んでいただけたら、
下記のリンクをクリックしてランキングへのご協力をお願いします!

にほんブログ村 海外生活ブログ カナダ情報へ
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です